頂きにとろみの白雪
彼は私の胸を、あたかも砂で作った精巧な城を崩さぬようにするみたく、優しく、そっと触れて、温もりを確かめるようにする。その優しい手つきに私が思わず「あふっ」と声を漏らしてしまうと、彼はそれを合図みたいにして強く、時には弱く、イメージトレーニング不要の本能的愛撫でもって、やや乳痛気味の私を置いてけぼりで、貪るように胸胸胸胸胸胸胸胸っ乳首コリコリ舌ペロレロ止まらぬ思い果たせぬ想い全部引き出し解放持ち合わせただ只管矢鱈めったらおっぱいの虜と成り果てた。
そうして、ぽつり一言。
「女の子の胸ってこんなに柔らかかかったんだ」
あれそれっておかしい。だって私が二人目だって、彼はそう言っていたはず、だのに、胸の脂肪分のぽんわり感を知らぬ存ぜぬでは通しません。
「あ、あふ。でも、でも京君、あん。あっ、私は二人目って、あん、ああ」
漏れる嗚咽を止められず、それでも好奇心を抑えきれずに尋ねてみる。彼は攻撃の指先と舌を緩める事無く、話し始めた。
「僕には、以前、付き合っていた人がいたって話しただろう……」
その人とは本当に愛し合っていて、いやね、今は君を愛しているのだけど、でもね、君に出会うその直前までは、本当に彼女と相思相愛で、僕はまだ、経験なかったけど、童貞を捨てるのは彼女って決めていて、それは彼女もどこかで了承していて、ある時僕の両親が旅行で家にいないって時、彼女を家に呼んだんだ。エッチする為にね。
けれども、彼女はこなかった。
事故。車に轢かれて、そのまま死んじゃった。
「え? えぁ、あっ」
それじゃあ。
「僕は彼女のお葬式の日、通夜の部屋に忍び込んだんだ」
「ああん、ああん」
眠っている彼女の、冷たい躯の白い着物をそっと肌蹴て、僕はかたぁくなった彼女の胸を揉みしだき、自らの固くなったそれを擦り、頂きにとろみの白雪を降らせた。
「あっ、ああ。それじゃあ、私は」
「生きてる女だと最初だよ」
やがて二人に子供が出来て、私が死んでしまっても、彼は私の死骸を抱いて、脈々と続く輪廻転生は終わらない。性は生を繋ぐ連鎖。愛はそれを具現化した人の夢。そのうち彼も死んでしまって、死んだ二人は前に死んだ彼の彼女と3Pをする。恨めしいのは、身体が欲しいから。とろり溶け合って絡み合ううちに、いつしかみんな精子となって、生まれ変わる。少子化なんて、存在しない。みんなまだ一人も死んでいないのだ。愛し合え、人間ども。