明るい家族計画 〜Project No.1011100101〜  杉夜しん


 先日、妻に11人目の子供が生まれた。
 もう東京近郊、地方はおろか、日本にいることも厳しくなってくる。
 中国は福建省に住居を移すことはすでに計画済みだ。

 ……しかしおかしい。
 妻に対してなんだが、身に覚えが全くない。

 しかも7番目の子供は黒人。
 10番目の子供は頭に角が生え始め、食べるモノも子羊の生き血を主とした、明らかにヨソからおいでになったお方だ。

 それでも僕の素敵な家族であることには違いない。
 今夜も最後の晩餐さながらの長テーブルで夕食をいただく。

 触手で器用に箸を操る7番目の子・英理亜を横目に僕は妻に話しかけた。
「そういえば中国に引っ越す件、ウチの上司が安い引っ越し業者さんを紹介してくれてね」
「あらそう? そんなの頼まなくても私の同胞がこのサンプルたちに合った環境を見つけたってこの前報告があったのに」
 妻の変な言葉遣いはいつ聞いても面白い。
「おまえはやっぱり顔が広いなぁ」
「うふふ、でもあんまり電波を放ちすぎると危ないの。この前もNA○Aに探知されそうになってね」

 可愛い子供に囲まれながら可愛い妻との団らん。
 いつも変わらず安らぐひとときだ。

 後日、妻の友人の紹介で引っ越しの段取りが決まり、無事に引っ越しが完了した。

「日本にこんな所あったんだ。みんな変わった姿してるけど日本語喋ってるし」
「素敵なところでしょ? M51って言って、日本で言うところの子持ち星雲よ」
「子持ち星雲……僕らにぴったりだね。ところで何県?」
「ふふっ、あなたったら♪」

僕らははしゃぐ子供達の声を聞きながら、幸せに寄り添った。

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